【インターンシップ】日本三大美林・青森ヒバの魅力を広めたい。青森県のヒバ産業の担い手を募集 | ニホン継業バンク
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2024.10.08

【インターンシップ】日本三大美林・青森ヒバの魅力を広めたい。青森県のヒバ産業の担い手を募集

インターン募集

本州の最北端に位置する青森県の下北半島。中でもさらに北にある風間浦村に、「青森ヒバ」の魅力を未来に残そうと奮闘するユニークな製材所があります。

下北半島の一大産業として栄えたヒバ産業

直径70センチに成長するまでに、杉の約3倍の300年もかかるといわれる青森ヒバ

風間浦村に製材所を構え、木材の製材から商品開発までを手がける「村口産業」。1994年に有限会社として設立され、県内で多く生産される青森ヒバを専門に取り扱っています。

北海道南部から関東北部にかけて分布するヒバ。その中でも青森県産のヒバを「青森ヒバ」と呼び、主に下北半島や津軽半島に生息しています。

かつては村のいたるところに青森ヒバを加工する製材所があり、下北半島の一大産業として栄えました。しかし、外国から輸入される安価な木材の流通などが理由で、国内産木材の需要が低下。同時に製材所の数も減り、今では下北地域にわずか数件しか残っていないといいます。

このままでは衰退の一途を辿ってしまう青森県のヒバ産業。そこで今回は、村口産業で働きながら地域の一大産業であったヒバ産業を担い、地域おこし協力隊として盛り上げてくれるひとを募集します。

青森ヒバの魅力を広めるべく製材所を継業

一般建築材の製材から木工品販売までを行う製材所

もともと家業として養豚場と製材業を営んでいた村口さん一家。現在の代表・村口要太郎さんが本格的に製材所を始めたのには、青森ヒバに惚れ込むきっかけがありました。

当時、1000頭以上の豚を飼育していた養豚場で村口さんたちの頭を悩ませていたのが悪臭と伝染病です。そこで、豚のゲージに敷いていた藁を青森ヒバの“おが粉”に変えてみたところ、養豚場の環境が激変。驚くほど悪臭がなくなり、伝染病にもかかりにくくなったんだそう。

「あまりの効果に、青森ヒバの殺菌力のすごさを実感しました。この素晴らしさをひとりでも多くのひとに広めたいと、家業の製材所を承継し、いち早くホームページを立ち上げたり、製材以外に個人向けの木工商品の開発をしたり、様々なことに挑戦しています」

当時、風間浦村のホームページよりも早く立ち上がったという村口産業のホームページ「わいどの木」

家業の製材業を継ぎ、2代目となった村口さんは、日本の最北端地域の風間浦村から全国に青森ヒバの魅力を広めようと、ホームページ「わいどの木」を立ち上げました。「わいど」とは下北半島の方言で「わたしたち」を意味し、この言葉には「いつも暮らしのそばにある青森ヒバ」=「わたしたちの木」を多くの人に届けたいという思いが込められています。

青森ヒバを使った世界にひとつだけのものづくり

ユニークさが話題を呼び、ヒット商品がテレビや雑誌で取り上げられることも

消費者が青森ヒバを手に取りやすいよう、木工などの商品開発に力を入れるようになったのも村口さんが代表になってからのこと。まな板・木べら・しゃもじなどの調理用品、睡眠を快適にする枕カバーやベットフレーム、お風呂でヒバの香りを楽しむバスグッズなど、実用的なものからアイデアが光るユニークなアイテムまで、青森ヒバの効能を活かした幅広い商品を手がけています。

ヒバ材でつくったサウナ室。ヒバのチップを通した蒸気で室内を温めるため、ヒバのアロマが室内に満ちる。殺菌効果によりカビないそうだ

木曽ヒノキ、秋田スギと並んで、日本三大美林として数えられる青森ヒバは、カビや雑菌に対する驚異的な抗菌力や、リラクゼーション効果のある優しい香り、シロアリを寄せつけない強さが特徴です。そのままでも十分優れている青森ヒバですが、村口産業の商品は、カビがつきやすい外縁部の白太(したら)と呼ばれる部分を取り除いた赤身と呼ばれる部分だけを使用しています。

ものづくりは実験の繰り返し。青森ヒバの美しさが表現されるよう丁寧に加工します

これほどクリエイティブな商品を生み出す村口さんも、ものづくり未経験者だったというから驚きです。

「木のデザインをそのまま生かした“世界にひとつしかない商品”をモットーに、試行錯誤を重ねてきました。商品開発もデザインもしたことのなかった私たちが、ここまでものづくりに熱中しているのは、何よりも青森ヒバが好きだから。青森ヒバの魅力を知れば知るほど試してみたいアイデアが湧き上がり、今ではものづくりが楽しくて仕方ありません」

誇りをもってものづくりを楽しめる人を募集

ものづくりが好きで、どんどんアイデアをかたちにしていきたいと話す村口さん。一方で、製材所で働く社員の高齢化が進んでいるという問題にも直面しています。新しいことを考えて試していきたいけれど、体力が追いつかなくなってきているそう。

村口さんの娘さんと息子さんは東京で青森ヒバを使ったプロダクトショップ「Cul de Sac-JAPON 」を運営しており、将来的にはふたりにこの製材所を継いで欲しいと思いつつも、今すぐに現場で必要な担い手の確保に頭を悩ませます。

そこで、村口さんのもとでものづくり技術を学び、ヒバ産業の担い手を募集することにしました。

55歳でホームページを立ち上げるなど、次々と経験のないことに挑戦する村口さん

「作業場が暑かったり寒かったり、一次産業なので大変なこともありますが、村口産業の社員はみんながものづくりに関り、誇りを持って働いています。このままヒバ産業を衰退させるのはもったいない。この誇りを受け継いでくれるひと、若い力で盛り上げてくれるひとにぜひきてほしいです」

将来的には、ヒバ産業の担い手として、地域おこし協力隊制度を活用し3年間で技術を承継していただきますが、本年度は、2025年1月~2月にかけて2週間から1ヶ月程度のインターンシップで、製材する木を見ながらのフィールドワークや、村口産業の製材所にて、商品ができるまでの工程を学びます。

風間浦村とヒバ産業を盛り上げてくれる担い手に関心のある方からのご応募をお待ちしています。

募集要項

事業者名

有限会社村口産業

所在地

青森県下北郡風間浦村易国間大川目6-7

ホームページ

https://ydonoki.jp/

事業内容

製材業、木工品加工、商品開発

継いでほしいひと

・デザインの経験があるひと

・ものづくりに興味があるひと

・アイデアをかたちにするのが好きなひと

・主体的に考え、行動できるひと

・体力と元気があるひと

募集人数

若干名

募集対象

下記①~③全ての要件を満たす方

①応募時点で三大都市圏をはじめとする都市地域等に居住している方

三大都市圏とは、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、岐阜県、愛知県、三重県、京都府、大阪府、兵庫県及び奈良県をいう。都市地域とは、過疎、山村、離島、半島等の地域に該当しない地域をいう。

②普通自動車運転免許を取得している方

③次年度以降で風間浦村地域おこし協力隊への応募をご検討頂ける方

勤務日数および勤務時間

1)勤務日数:週5日間以内

2)勤務時間の目安:1活動日を原則8時間としますが、実際の活動時間については、風間浦村、旅館、インターンの協議により決定します。

上記以外に勤務した場合は週勤務時間内で調整します。

雇用形態および期間
  1. 風間浦村地域おこし協力隊インターンとして委嘱(村との雇用関係はありません。)
  2. 任用期間 1月中旬〜2月中旬で2週間以上1ヶ月以内 (希望の期間に沿うよう調整します。)
報償等

日額12,000

上記の金額には、以下のとおり活動内容に関わる経費も含んでいます。

  1. 活動に係る交通費風間浦村までの移動経費は含みません。
  2. 活動用車両の借上げ料及び燃料費(自家用車で移動の場合は燃料費のみ)
応募締切

2024年11月30日

継業までの流れ
  1. 継業バンク経由でお問い合わせ
  2. 応募(履歴書、職務経歴書の提出をお願いします)
  3. オンライン面談
  4. 長期インターン:2週間~3ヶ月 (101月中で2週間~3ヵ月以内を予定)
  5. 採用:地域おこし協力隊として任期3年間で技術を承継 ※2025年~予定

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