昭和から学生のスポーツ合宿を受け入れてきた民宿が惜しまれつつ廃業。資産・事業をお譲りします。 | ニホン継業バンク
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2023.08.31

昭和から学生のスポーツ合宿を受け入れてきた民宿が惜しまれつつ廃業。資産・事業をお譲りします。

事業譲渡

学生たちの思い出を築いてきた宿

UMEYAの外観。一見普通の住宅に見えるが、中はとても広い。周りを囲っているのは雪囲いと言われるつららの予防設備。廃業を決めたため取り外しをしないまま夏を迎えた

北近畿豊岡自動車道・日高神鍋高原インターチェンジから車で約15分ほど、道の駅「神鍋高原」を400mほど進んだ国道沿いにある民宿「神鍋高原 四季の宿 UMEYA」。50人ほどが宿泊できる11部屋の施設と、宿泊者全員が食事できる大きな食堂。大型バスが停車できる広い駐車場のガレージ内には、洗濯機が6台も並んでいます。

この「民宿」というには少々大きく充実した設備は、主に、高校生・大学生のスポーツ合宿を受け入れるためのもの。春はソフトボール。夏はサッカー、陸上、剣道。秋には駅伝、テニス、ラグビーなど、​​1年を通じて多くの学生たちがここで合宿し、最高の思い出を築いてきました。

ご自身もスポーツをされていたという和多田延子さん。延子ママの愛称でお客さんに慕われてきた

「延子ママ」と慕われ、長年にわたって宿を切り盛りしてきた和多田延子さんですが、年齢と体力の衰えにより、2023年6月に残念ながらUMEYAを廃業することを決断。創業70年目を迎える直前のことでした。毎年楽しみにしていた合宿の場がなくなるという知らせに、常連の学校関係者からは惜しむ声が寄せられています。

UMEYAの温かなおもてなしと活気ある合宿環境

「宿にこだわらず、自由に使ってもらってかまいませんよ」と延子ママは、少し遠慮した様子で話をしてくれました。廃業したものの、毎年学生たちを受け入れるために定期的に更新している施設・設備はまだまだ使える。新型コロナウイルス感染症の流行の前には食堂の座席を堀ごたつに変えたばかり。コロナウイルスが第5類となり、久しぶりに合宿を受け入れられる。そう思った矢先、自分の身体に無理が効かなくなってきました。

広々とした玄関。階段も大人数が上がれるように立派なつくり

運動部の合宿を受け入れる宿は、外から見るよりずっと広く、住宅としては持て余してしまいそう。食堂を使って飲食店をするにしても宿泊用の個室を活かしきるのは大変そうです。「活用するとなるとやはり宿になるのでしょうか?」そう延子ママに尋ねると、「私が廃業して、合宿場所がなくなって困っているお客さんがたくさんいるので、宿をやってもらえるなら、お客さんを紹介することもできるし、きっとお客さんも喜ぶと思います」と今度は明るい顔で、UMEYAの営業の様子を話してくれました。

合宿の食事風景。食事の買い出しと仕込みはパート従業員と2人で行っていた 写真提供:UMEYA

合宿に対応した施設・設備に加え、UMEYAのもう一つの特徴だったのが、地元の食材をふんだんに使ったボリュームたっぷりの食事。ご夫婦が育てた自家製の有機栽培のコシヒカリと畑で収穫した野菜で、1日3食、学生たちをお腹いっぱいにしてきました。

「運動部の学生さんはたくさん食べるから毎食一斗(15kg)のお米を炊いてました。7杯おかわりした子がいましたよ」と当時を思い出して楽しそうに話してくれました。

合宿でのBBQ 写真提供:UMEYA

大盛りご飯と同じく定番となっているのがBBQ。駐車場の大きなガレージで雨天でもできるため、合宿の際は必ずBBQが催されるそうです。

「『宿が大きくなって、設備も新しくできるのは、あんたらが来てたくさん食べてくれるからや』といつも学生さんたちに言っていました」

延子ママの溢れる愛情が、学生の心と胃袋を満たしてきたことは想像に難くありません。

トイレに貼ってあった張り紙。延子ママの人柄が伺える

UMEYAで合宿した学校の中には、インターハイで優勝した学校もあり、卒業後も社会人スポーツで活躍している生徒もいるそうです。UMEYAに泊まり、ご飯を食べてくれた生徒の活躍を目にするのはとても感慨深いことでしょう。

宿泊した生徒の写真や新聞の切り抜きが並ぶ

引き継ぎ可能な民宿事業

継業にあたり、土地、建物と設備一式をお譲りします。建物は大きいので住み込みながらの営業も可能です。

民宿を開業するためには、旅館営業許可の申請が必要ですが、以前の事業も引き継ぎ、合宿も受け入れたい場合は、常連のお客様を紹介することができます。希望があれば「UMEYA」の屋号もお譲りします。

また、譲渡する不動産に田畑は含まれませんが、畑は無料で貸していただけるとのこと。希望があれば、知り合いの農家さんから良いお米を仕入れられるように紹介していただけるそうです。

立派なガレージと広い駐車場。「ここだけ貸して欲しい」という要望もある

宿泊業以外の事業もできますが、施設の規模と設備を考えると宿泊施設として活用した方が良さそうです。合宿の受け入れは一度にたくさんの人数を受け入れるためとても忙しいですが、その分まとまったお客さんを取ることができます。UMEYAの事業を含めて承継することで、事業立ち上げ時のリスクを抑えることができそうです。

部屋は全て和室。11部屋で約50名が宿泊できる

学生たちとの思い出が詰まった民宿を受け継いで、宿泊者の記憶に残るおもてなしの民宿経営にチャレンジしませんか?

※事業者様への直接のご連絡、ご訪問は、ご迷惑となりますのでご遠慮ください。ご応募、お問い合わせは、継業バンクのお問い合わせフォームをご利用ください。

譲渡概要

事業者名

神鍋高原 四季の宿 UMEYA

事業内容

民宿経営

所在地

兵庫県豊岡市日高町栗栖野896

HP

神鍋高原 四季の宿 UMEYA 公式サイト

譲渡する資産

土地:約2,000㎡(駐車場含む)

建物:宿泊棟(約590㎡)、ガレージ(約113㎡)

設備一式

 

※改修工事により、すべてのトイレは図面とは異なります。

譲渡価格

18,500,000円

諸経費
  • 不動産売買契約に係る手数料
  • 旅館営業許可の申請に係る費用
  • 神鍋観光協会の会費(入会する場合)
継業までの流れ
  1. お問い合わせ
  2. オンライン面談
  3. 現地面談/内見
  4. 事業譲渡
注意事項
  • 事業者様への直接のご連絡、ご訪問は、ご迷惑となりますのでご遠慮ください。お問い合わせの際は、記事下の「お問い合わせはコチラ」からご連絡ください。
  • 継業バンクの利用料は無料です。成約報酬等も必要ありません。
  • 不動産売買契約の際の手数料や許認可の申請に必要な経費はご負担ください。

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