匠の技が生む高品質な魚沼産こしひかり。自然豊かな場所で米づくりの技術を受け継ぐ後継者を募集 | ニホン継業バンク
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2025.01.23

募集終了


匠の技が生む高品質な魚沼産こしひかり。自然豊かな場所で米づくりの技術を受け継ぐ後継者を募集

募集

潟県津南町の豊かな自然に囲まれた田んぼで、約50年ちかくにわたりお米作りを続けてきた桑原 浅孝さんが、50年の間で培われた高品質なお米づくりの技術や知恵を受け継ぎ、次世代へ繋いでいく後継者を募集します。

桑原さんが後継者募集を決意した背景には、2つの理由があります。

ひとつは、自身の体力の限界です。

年齢とともに体力の衰えを感じ始め、特に早朝から夕方まで続く農作業は、以前のようにはこなせなくなってきたと言います。

「農業は体を使う仕事です。やれるだけのことをやってきたけど、あと何年続けられるかは正直わかりません。自分の技術や田んぼをどう次世代につなぐかが課題になりました」

もう一つは、地域の担い手不足への危機感です。

津南町では少子高齢化が進み、農業を専業とする若者は減少しています。「昔は家族全員で農業をするのが当たり前で、地域全体が農業を中心に生活していました。でも、今では兼業農家が増え、専業農家は数えるほどしかいません。このままでは、田んぼを守り続けるのが難しくなる」との思いが、後継者募集を後押ししました。

自然と向き合い、努力を惜しまない。

精米前の玄米

桑原さんの作るお米は、減農薬・減化学肥料に配慮した、毎年最高ランクのSランクの評価を受ける高品質なこしひかりです。みずみずしいツヤでモチモチ食感、甘み豊かな風味のこしひかりです。

津南町は、中魚沼地域に含まれるため、最高級の「魚沼産こしひかり」として、 地元の米穀商や農協に出荷され、近隣市内の卸売屋からは「どうしても桑原さんのお米が欲しい」という声も多く寄せられます。

「農業はただの仕事じゃなく、生き方そのものなんです」と語る桑原さん。

高校卒業後、18歳で本格的に農業を始めた桑原さんは、天候や土壌の変化に対応し、自然と向き合い、時には厳しい結果も受け入れながら、常に前を向いて進んできました。日々の工夫を惜しまない姿勢が、長年にわたって「美味しい」と評価される高品質なお米を生み出してきた理由なのです。

「いいお米を安定して作るには、朝3時半から夜5時半まで、こまめに田んぼを見て歩く必要がある」と桑原さんは語ります。水田36枚を日々見周り気を配る。その努力は、安定した品質という結果となって現実を結んでいます。

水田の管理を日々チェック

「昔は天候が安定していて、農業のルールを守れば収穫が見込める時代でした。でも今はそうはいきません。気候変動の影響で、一年ごとに作業内容も工夫しなければならない。簡単ではないけれど、それがまた農業のやりがいなんです」さらに、桑原さんはこう続けます。

「地域の支えや知恵の共有があってこそ、農業は続けられるもの。だから、ただ機械を使いこなすだけではなく、地域の一員としての覚悟と責任が必要です。それでもやってみたいと感じられる方と一緒に、この農業を続けていきたいですね」

地域との絆や繋がりが農業を支えている。

地域の農業についてお話ししてくれる桑原さん

津南町貝坂地域の農業は、かつて50軒ほどの専業農家が切磋琢磨する活気ある地域でもありました。お米を作るだけでなく、トマトやタバコなど、様々な作物を栽培する農家が集まっていたそうです。

しかし、現在は専業農家が数えるほどに減少しています。 

「今は、30年前とは全然違う時代。昔はみんな売上を張り合っていたぐらいですが、今は張り合う相手がいなくなってしまいました」と桑原さんは地域の変化を実感しています。

現在、桑原さんの田んぼは約7町歩(約7ヘクタール)に及び、最先端の機械設備を完備しています。しかし、田んぼに必要なものは技術や機械だけではありません。日々の天候や土壌の状態を細かく観察し、臨機応変に対応することが、美味しいお米作りの秘訣です。

「正直、簡単な道のりではありません。1年や2年で全てを習得するのは難しい。でも、真剣に学びたい人には、手を差し伸べたいと思っています。農業に必要な知識や技術を、自分の持てる限り伝えます。そして、津南町の田んぼを守り続けてくれたら嬉しいです」

培われた技術、高品質なお米を残したい。

桑原さんが栽培した魚沼産コシヒカリ

桑原さんは「地域とのつながり」も大切にしています。「技術や機械だけでは解決できないことが増えています。農業は一人でできるものではありません。地域や支援者と連携しながら進めていくものです。だからこそ、この地で農業をしたいという意志を持つ人に、未来を託したい。これからの農業には、新しい感覚と、地域とともに歩む覚悟が必要だと思います。それを共有できる後継者が現れてくれることを願っています」

農業は、自然との共生だけでなく、地域との絆で成り立っています。この想いを引き継ぎ、一緒に未来を作る仲間をお待ちしています。

募集要項

事業者名

有機農園 桑原

所在地

新潟県中魚沼郡津南町下船渡己2616

事業内容

農業(稲作)

譲渡する資産

お米を栽培する上で必要な設備一式

 

研修期間終了後、農地(田んぼ)無償譲渡を予定

継いで欲しい人

・地域の一員となって切磋琢磨してくれる人

 

・地域生活を共にし、栽培技術習得に真摯に向き合ってくれる人

補助金制度

・就農準備資金・経営開始資金

 

・事業承継補助金

継業までの流れ

①お問い合わせ

②オンライン面談

③現地面談

④栽培技術の習得(2年)アルバイト雇用契約

※地域内の賃貸住宅の紹介可。

※桑原さん宅への住み込み可。

⑤継業

 

注意事項
  • 事業者様への直接のご連絡、ご訪問は、ご迷惑となりますのでご遠慮ください。

  • ご応募、お問い合わせは、記事下の「応募・お問い合わせはこちら」からご連絡ください。

  • 継業バンクの利用料は無料です。成約報酬等も必要ありません。

  • 不動産契約に関わる費用や許認可等の申請に必要な経費はご負担ください。

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