東京・羽田空港から直行便で1時間20分の距離にある青森県三沢市。下北半島の付け根に位置し、三沢市街からJR東北新幹線の発着駅である八戸駅まで約30分と、アクセスの良い場所にあります。
さらに、東北地方唯一の米軍基地があり、基地近くには英語表記のお店や看板が並び、アメリカのような雰囲気を感じます。
そんな三沢市で1995年から28年間、主に住宅を中心に新築、リフォーム、エクステリア工事や、土地建物の売買の仲介を手掛けてきた「家導楽(いえどうらく)」では、事業を引き継いでくれる方を募集しています。
お客様に寄り添った住宅設計
代表の吉田広美さんは、1級施工管理技士、宅地建物取引士、2級建築士、2級土木施工管理技士、賃貸不動産経営管理士を持つ、家のエキスパートです。
「『建築は住宅に始まり住宅に終わる』と言われるくらい、お客様の希望や建てる場所によって条件が異なるため、建築士の力量が試され、難しい面もあります。だからこそ、お客様も、設計者の私も、美しく満足のいくものを完成させた時の喜びはひとしおです」
「家導楽」という会社名には、「あなたの家を楽しい家に導きます」という意味が込められているそうです。お客様との打ち合わせから設計、現場管理まで一貫して1人で行っているため、連絡ミスなどがなく満足を届けることができるのが強みです。
現在65歳の吉田さんは、自身の年齢や、子どもたちも後を継ぐ見込みがないことから、事業と現在もお取引のあるお客様を引き継いでほしいと考えています。
「年賀状や暑中見舞いを出しているお客様が約350人、カレンダーを届けているお客様が140人いらっしゃいます。承継して建物の維持管理や受注を引き継いでいただけると、お客様も安心かと思います」
喜びや感謝の言葉を直接聞くことができる
1日の流れは、朝7時に出勤し、8時に現場を数ヶ所訪問することから始まります。お客様に必要なものがあれば、建材店や金物店などを回って届けています。午後にもう一度現場を回り、打ち合わせ、設計、見積作成などの作業をこなし、夕方4時半頃には終業しているそうです。
経理作業や申請書類作成、ホームページ更新などはパート事務が担当しているほか、冬季は雪の影響を受けない工事のみ受注しています。
「仕事を辛いと感じたことは一度もありません。新築やリフォームを手掛けたお客様から、喜びの声を直に聞けることは、やりがいであり嬉しいことでもあります」
こうした言葉が出てくるのも、お客様と常に接している吉田さんだからこそ。
そんな吉田さんは、4つの経営理念を掲げています。
その中で大切にしているのは「私たちはお客様の幸せを作ります」ということ。もうひとつは「私たちは家族祖先を大切にし、明るく楽しい家庭を作ります」ということ。家庭での幸せがあってこそ仕事に打ち込むことができると考えている吉田さん。こうした経営理念も引き継いでほしいと考えています。
お客様と真摯に向き合ってほしい
家導楽は「フクビエアサイクルの家」と「新木造住宅技術研究協議会」に加盟しています。
「エアサイクル住宅」とは、家全体の壁の中、床下、天井裏を空気が循環する工法で、夏は涼しく冬は暖かい、高耐久の家を実現します。「新木造住宅技術研究協議会」は住宅性能向上を目指す民間の研究機関で、住宅に重要な「高断熱・高気密」を研究しています。
「加盟店登録はそれぞれ年会費はかかりますが、こちらも承継してもらったほうが、仕事も円滑になるでしょうし、年会費を払う価値はあると思います」
こうした28年間の経営基盤を引き継ぐことができる一方で、課題もあるといいます。
「住宅の品質・性能を最長10年間保証し、万一住宅に不具合が発生した場合は保証書に基づいて無料の修理を行う制度があります。しかし、保険制度だけに頼ることもできず、結果的に新築住宅の受注を取れなくなっているのが現状です」
建築会社とお客様を守るため、目の前のお客様と真摯に向き合うことが事業を続ける秘訣だと言えます。
また、事業の引き継ぎも、未経験者がすぐにできる分野でもないため、承継が簡単ではないことも課題のひとつです。吉田さんも「未経験の方がすぐに始められる仕事ではないため、できれば三沢市近郊で同業の方に引き継いでもらえるとありがたいです」と話します。
吉田さんが積み上げてきた顧客資源を引き継ぎ、お客様からの感謝の声が直接届くような事業を手掛けることに熱意のある事業者からのご応募をお待ちしています。