私たちの生活に欠かせない存在である美容室は、コンビニの約4倍の店舗があると言われます。髪が伸びてきたから整えるだけではなく、卒入学式や入社式などの人生の節目や、新しい挑戦や変化にあたって、心機一転髪型を変えてみるーー。山形県南部に位置し、宮城県と隣接する上山市で地域住民の私たちの霽れと褻に寄り添う美容院「G-Ash-Tom」では、事業を引き継いでいただける方を募集しています。
サロンについて
JR「かみのやま温泉」駅から温泉街に向かって約250m、県道104号線沿いに店舗が見えてきます。
2013年に地域の皆様に愛されるサロンを目指して創業して11年目。「お客様との信頼関係を大切にし、地域の美容文化の向上に貢献することが私の使命です」と話すのは、合同会社G-Ash-Tomの新目智広さん。
店舗では、1,000円カット、カラーリング、スタイリングといった一連の美容サービスの提供のほか、サロンで使用しているシャンプー、コンディショナー、スタイリング剤など、安価で高品質な美容製品の販売も行っています。
「お客様一人一人の求めるスタイルを重視し、丁寧なカウンセリングと技術でお応えできることが当サロンの強みです」
この仕事を通じて、お客様に喜びと自信を提供できることが最大のやりがいです。お客様が新しいスタイルで満足して帰られる瞬間や、リピーターとして再訪してくださることが何よりも嬉しいです。
美容室を創業したきっかけと承継する理由
上山市で創業したきっかけは、低価格サロン経営会社のフランチャイズ事業第一号として起案されたことでした。6年間のフランチャイズ事業へ貢献した後に、独立をしました。
新目さんが美容師を志したのは、祖父母や叔母、両親が美容師・理容師だったことに影響を受けています。長年の剣道経験を活かし、警察官になるという選択肢もありましたが、亡き父が残した美容室を承継するため、美容師になること決意しました。
「店舗は上山市の中心街に位置しているので、コミュニティに根ざし、多くのリピーター客にご来店いただいています。利便性の高いこの店舗で、お客様が訪問しやすい雰囲気をぜひ引き継いでいただけたらと思います」
G-Ash-Tomは、新目さんが1人で経営しており、幅広い年代の方々に利用されています。新目さんとの会話を楽しみながら、ほっと一息つける、そんなコミュニティの場としても育ってきたことが分かります。
一方で、「築き上げてきた信頼と品質」がG-Ash-Tomの強みだと話す新目さん。トレンドが常に変わる美容業界で、新しい技術や製品を取り入れ、満足してもらえるサービスに取り組んできました。
地域に根ざして経営してきたからこそ、お客様に信頼していただけるお店になっているといえます。こうしたお店としての信頼を引き継ぐことは大きなメリットとなりそうです。
事業の課題
しかし、美容業界には課題もあるという新目さん。美容業界でずっと活動してきたからこその視点を伺いました。
「ひとつめは、人材の確保と育成です。美容業界では、優秀な人材を確保し、継続的に育成することが大きな課題です。ふたつめは、競争の激化です。地域内外からの新規参入者が増え、同業他社との競争が年々激しくなっています。こうした課題に対応する力が求められます」
国家資格の取得に加え、技術やセンスが特に重要な美容業界では、経験豊かで高い技術を持ったスタッフを維持することが難しいといいます。また、若手の育成に対しても、継続的な教育プログラムの確立が求められます。
また、最近では地域内外からの新規参入者が増え、同業他社との競争が年々厳しくなっているそうです。利用者はネットを通して他の店舗と比較ができるため、価格やサービスの差別化による顧客の獲得が必要です。
こうした市場環境の中で、独自のサービスや特色を持ち続け、お店を継続していくことが課題です。
新目さん自身は、実家の美容室を受け継ぐため、「G-Ash-Tom」を譲ることを決めました。課題も多い美容業界ですが、地域内に目標となる人がいることは心強いです。
「後継者に事業を託すことで、これまで築き上げたブランドの価値と地域社会への貢献を持続可能な形で継続していきたいです。新しいオーナーによるアイディアやエネルギーが、事業に新たな息吹を吹き込み、さらなる発展を遂げることを期待しています」