継業するならこのまち!
地場産業の経営に挑戦したい、伝統技術を継ぎたい、地域の担い手になりたい、という方はぜひ、継ぎやすいまちをチェックしてください。
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第1位熊本県熊本市Kumamoto|くまもと
- 補助金
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第2位埼玉県入間市Iruma|いるま
- 補助金
- マッチング
第三者承継の相談件数に対する成約率は50%超!特に農業の承継に力を入れており、回答自治体中ダントツの実績で、第三者承継を希望する人にとってはもっとも継ぎやすい地域と言えます。
- 入間市コメント
- この度の入賞は、光栄なことと喜んでおります。狭山茶の主産地である入間市は、「手もみ狭山茶」の全国品評会で「産地賞」を16年連覇している茶どころです。農業の後継者不足解消のため第三者への転貸借とともに、製茶技術の継承も進めております。
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第3位青森県八戸市Hachinohe|はちのへ
- マッチング
平成28年度より、八戸商工会館内に「はちのへ創業・事業承継サポートセンター」を設置。過去5年間の社内承継数は回答自治体で最多でした。補助金制度はありませんが、資金調達を行なった一部の中小企業者に対し、信用保証料の全額を補助。中小企業等が事業承継を契機として行う新事業活動に対し、助成金を交付するなどの施策が社内承継を後押ししているようです。
- 八戸市コメント
- 「はちのへ創業・事業承継サポートセンター」では、中小企業診断士やIMなどの専門スタッフによる無料相談を実施しており、多くの方にご利用いただいています。今後も各種セミナーの開催や相談対応を通じ、事業承継の成立に向けて支援して参ります。
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第4位静岡県島田市Shimada|しまだ
- 補助金
- マッチング
令和元年度に実施した「島田市中小企業・小規模企業実態調査」で市内の企業の実態を調査。商工課の産業支援センターでは相談業務を行い、全体で2番目に多い302件の相談が寄せられました。
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第5位島根県隠岐の島町Okinoshima|おきのしま
- 補助金
- マッチング
人口1万5千人弱の離島ながら堂々のランクイン。隠岐の島町商工会を事務局とする「隠岐の島町事業承継推進協議会」、「島根県事業承継整備機構」並びに「島根県事業承継・引継ぎ支援センター」などの関係機関が連携し一丸となって事業承継に取り組んでいます。親族内承継を中心に過去5年で26件が承継。第三者承継(社内承継を含む)の相談も56件寄せられることから、移住施策との連携も期待できそうです。
1〜30位まではこちら
順位 | 市町村名 |
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1位 | 熊本県熊本市 |
2位 | 埼玉県入間市 |
3位 | 青森県八戸市 |
4位 | 静岡県島田市 |
5位 | 島根県隠岐の島町 |
6位 | 千葉県富津市 |
7位 | 岐阜県郡上市 |
8位 | 兵庫県姫路市 |
9位 | 新潟県新潟市 |
10位 | 静岡県浜松市 |
11位 | 鹿児島県さつま町 |
12位 | 千葉県千葉市 |
13位 | 愛媛県大洲市 |
14位 | 石川県羽咋市 |
15位 | 長野県茅野市 |
順位 | 市町村名 |
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16位 | 北海道三笠市 |
17位 | 熊本県長洲町 |
18位 | 埼玉県深谷市 |
19位 | 北海道奥尻町 |
20位 | 福島県石川町 |
21位 | 広島県大崎上島町 |
22位 | 徳島県阿波市 |
23位 | 三重県津市 |
24位 | 北海道標茶町 |
25位 | 北海道上川町 |
26位 | 岩手県盛岡市 |
27位 | 岡山県美作市 |
28位 | 北海道安平町 |
29位 | 山口県萩市 |
30位 | 宮崎県高原町 |
総評
都市部の事業承継は?
まず、興味深かったのは都市部の結果です。足立区、北区、渋谷区、豊島区、板橋区の特別区からも回答が寄せられましたが、人口や事業者数等による調整は一切行っていないにも関わらず、特別区はすべてランク外となりました。
これは、民間事業者が積極的に仲介を行う都市部では、自治体が取り組まずとも事業承継が進んでいることが要因と考えられますが、一方で、熊本市、八戸市、姫路市など、政令指定都市・中核市で、自治体が事業承継に積極的に取り組み、成果をあげています。
都市でもM&Aでは承継機会の得られにくい小規模な事業は多くあり、大廃業時代が迫る中、都市部において今後どのように取り組まれるかは注目です。
中山間地域、離島が上位にランクイン
さらに、注目すべきは、中山間地域や、離島等が上位にランクインしている点です。
上記のような人口規模の比較的大きな都市では、地域内に継ぎ手となる事業者や若者がいるため、地域内での承継も可能と思われますが、高齢化が進む地方においては、継ぎ手を地域内で探すことは難しく、必然的に地域外の資本や移住者とのマッチングが必要となると考えられます。
回答自治体の約1割にあたる36の自治体が「地域おこし協力隊制度を活用している」と答えていることからも地域の小規模事業や伝統産業、一次産業、文化の継ぎ手として、いかに移住者を迎え入れられるかが、今後の地方創生における重要な視点になりそうです。
上位自治体は地域の未来を見据えて取り組んでいることが伺えます。
Topics第三者承継の実績が多かった自治体
順位 | 市町村名 | 承継件数 |
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1位 | 埼玉県入間市 | 83件 |
2位 | 兵庫県姫路市 | 15件 |
3位 | 岐阜県郡上市 | 13件 |
4位 | 北海道標茶町 | 9件 |
5位 | 青森県八戸市 | 4件 |
6位 | 北海道奥尻町 北海道浦幌町 長野県茅野市 愛媛県大洲市 |
3件 |
設問事業承継に活用できる補助金は
ありますか
ありますか
情報発信とマッチング
9割近い自治体が事業承継に対応していると回答した一方で、承継実績のあった自治体は14.8%に留まりました。また、補助金を設けている自治体の73.5%が「承継実績がない」または「わからない」と回答。補助金が承継に結びついていない可能性があります。しかし、1件以上の相談があったと回答した自治体の6割は承継実績もあったと回答しており、第三者承継に限ると全体で481件の相談に対し、165件の承継実績(34.3%)でした。承継実績の多い自治体の中には、HPやマッチングサービスを活用しているところも多いことから、情報発信とマッチングの仕組みづくりが成否の鍵となりそうです。ニホン継業バンクでも16件の募集のうち8件が継ぎ手を得ています。
少子高齢化が進む中で、後継者不足は空き家問題と同様に地方における大きな課題です。大廃業時代が到来すると言われる2025年に向けて、自治体の取り組みがますます重要になりそうです。
- ●調査概要
- 調査期間:2021年8月25日〜2021年9月10日
- 調査対象:全国1741自治体(1718市町村と特別区)
- 有効回答数:385自治体
- 調査方法:郵送にて質問表を送付
- 回答方法:インターネット、FAX、メール、郵送
- 調査企画・設問設計・分析・調査票配布回収:ココホレジャパン株式会社
- 設問 全12項目
- 目標 (総合計画等への記載の有無)
- 体制 (担当部署等の有無・地域内の連携の有無)
- 取り組み (セミナー実施の有無・調査の実施の有無・HP等の有無・補助金の有無・承継後の支援の有無)
- 実績 (相談件数・承継件数)
- ●採点/算出方法
- ・基礎自治体の自己申告による回答をもとに、独自の採点方法により算出しています。
- ・商工会、商工会議所、国・県等、基礎自治体以外の取組み、実績は調査対象外です。
- ・人口、事業数などによるグループ分け、係数による調整は行っていません。
- ・各自治体の回答内容は公表できません。
- ●概況レポートの提供について
- ニホン継業バンクでは、本調査の集計データを基にした概況レポートを作成しております。
アンケートにご協力いただいた自治体には、概況レポートをメールにてお送りしております。
万が一、お手元に届いていない場合はご連絡ください。
その他の自治体、メディア、企業で概況レポートをご希望の方には有償(5,500円)でご提供致します。ご希望の際は、お問い合わせください。
- ●注意事項
- ・営利目的による場合を除き、本ランキングは自由にご利用いただけます。SNSでシェアしたり、自治体のPRに積極的にご活用ください。
- ・ただし、このレポートを利用する場合には「ニホン継業バンク®」と著作権者(ココホレジャパン㈱)を必ず表示してください。
(例)ニホン継業バンク®・©2021ココホレジャパン株式会社 - ・また、内容は改変せず、そのままご利用ください。翻案のほか、変更、切除その他の改変は禁止しております。
- ・報道関係者向けに、本調査のデータ、概況サマリーを提供できる可能性がありますので、個別にお問い合わせください。
信用保証協会との連携による事業者と承継希望者のデータベース化、指定管理施設「くまもと森都心プラザビジネス支援センター」におけるセミナーなどを実施し、相談件数は回答自治体で最多の434件。相談後は市内の専門支援機関へ繋ぐスキームとなっています。