秋田県指定無形文化財「秋田八丈」を途絶えさせないために。日本で唯一の職人の承継者を募集 | ニホン継業バンク
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2022.10.19

秋田県指定無形文化財「秋田八丈」を途絶えさせないために。日本で唯一の職人の承継者を募集

後継ぎ募集

一度は途絶えた伝統工芸

ことむ工房代表の奈良田登志子さん。日本で最後の秋田八丈の生産者となった

「八丈織」とは、草木染めの絹織物のことを指し、八丈島で生産される黄八丈が最も有名ですが、八丈島だけで生産されるものではなく、古くから日本各地で生産されていきました。

「秋田八丈」は、江戸時代後期(1800年)頃に、秋田藩が、産業振興のため、染色・機織の指導者として招いた蓼沼甚平(たてぬまじんぺい)が、秋田に自生する「ハマナス」の根を染料として、独特の風合いに染め上げる技法を開発して評判となったのがはじまりとされています。黄八丈に比べると、光沢度合いが少し低く、渋みがあるのが特徴です。

ハマナスの花。根が秋田八丈の染料になる

1895年頃に最盛期を迎えましたが、昭和初期には秋田八丈を操業する事業者は秋田県で一軒のみとなり、2003年にその最後の一軒「滑川機操所」が廃業したことで、一時はその生産が途絶えてしまいます。

現在、秋田県内はもちろん、日本で唯一の秋田八丈の生産者である奈良田登志子さんは、滑川機操所の元従業員。機操所の機材を引き継ぎ、2006年に北秋田市内(旧鷹巣町)に「秋田八丈ことむ工房」を創業しました。

たったひとりに受け継がれた無形の資産

染められた絹糸の組み合わせで無限の色彩を表現することができる

ことむ工房では、絹糸の染色から機織りを奈良田さんひとりで行っています。県内の草木を中心とした染料で、絹糸を染め、それを組み合わせて織り上げます。その工程のひとつひとつは、滑川機操所で働きながら先代から見様見真似で学んできた無形の資産です。

ひとつひとつに歴史を感じる美しい道具が並ぶ
先代から引き継いだ染色用の窯

中でも「一番難しい」と奈良田さんが言うのが、染め。

天然の草木での染色は化学染料のように綺麗には染まらず、気温によってもその風合いが変わります。色ムラなく染め上げるには、長年の経験値が必要で、一色染め上げるのにかかる期間は約一週間。その間は工房に泊まり込みます。

そうして染め上げた絹糸の組み合わせで織られる秋田八丈の柄は無限大。染め上げから織り上がるまでに3ヶ月かかり、すべてが手作業によってつくられる本物の一点物です。

この繊細な技術と秋田のハマナスの根で表現される秋田八丈独特の色彩、布面に畝のような凹凸を現す「畝織(うねおり)」は、秋田県指定無形文化財に指定されています。秋田八丈の反物で作られたネクタイや名刺入れなどは、ふるさと納税の返礼品だけでなく、秋田県知事や行政職員の勝負アイテムとしても愛用される、秋田を代表する伝統工芸品なのです。

県知事や行政職員も愛用する秋田八丈のネクタイ

何としても継ぎたいという気持ちが必要

機材のメンテナンスは奈良田さん自身が行っている

ことむ工房にこれまで継ぎ手がいなかったと言えば、そんなことはありません。「この技術を継ぎたい」と弟子志願をする人はこれまでもありましたが、みな難しい状況となりました。

「何としても継ぎたい、この技術・伝統工芸を残したい、という強い気持ちがないと長続きしない」と、気さくな奈良田さんも承継問題の話題には厳しい顔を覗かせます。

すでに生産者がひとりとなってしまった秋田八丈は希少性が高く、県や市の支援も望める一方で、技術の習得に時間を要するのはもちろん、人口減や和装の機会の減少、原材料高などの逆風の中、製品づくりだけでなく、新たな需要を生み出していくことも必要です。

奈良田さんも商品開発やマーケティング、ネット販売などには手が回っていないのが現状だといいます。

日本全国の多くの伝統工芸と同様の課題を抱える秋田八丈ですが、それでも秋田でつむいだものづくりの歴史と技術に価値と可能性を感じ、秋田八丈の生産者として自己実現を目指しながら承継と発展に挑戦してくれる方を北秋田市は全力でバックアップします。

秋田八丈の反物

募集要項

事業者名

秋田八丈 ことむ工房

所在地

秋田県北秋田市綴子戸草沢30

事業内容

秋田八丈の製造販売

HP

紹介ウェブサイト

雇用形態

北秋田市地域おこし協力隊(会計年度任用職員

・雇用期間は、令和5年2月1日以降で協議の上決定。市長が認めた場合は1年を単位とし、最長3年まで延長することができます。

・勤務地は北秋田市商工観光課内(北秋田市花園町15-1)、または製造生産に係る施設とします。

・活動日は、原則として平日(月曜日から金曜日まで週5日)を基本とします。

・勤務時間は、午前9時00分から午後4時00分まで休憩60分含む)とします。

・休日は、土曜日・日曜日・祝日及び年末年始(1229日から1月3日)です。ただし、活動内容によって休日勤務もあります。この場合は振替対応とします。

活動内容
  1. 北秋田市の伝統工芸である「秋田八丈」の製造・販売に関すること
  2. 国内及び国外に対する「秋田八丈」のPRに関すること
  3. その他、本市の産業振興に関すること
  4. 隊員自らが本市への定住のために行う活動に関すること
賃金/待遇

月額195,100円(時間外勤務手当、休日勤務手当その他の手当はありません

・期末手当の支給があります。

・社会保険等 健康保険、厚生年金保険、雇用保険に加入していただきます。

・活動経費等 ・住居は市が指定した住居とし、家賃は市が負担します。
 ※引越しや生活必需品、光熱費などの経費は各自の負担となります。

・活動に必要な車両、パソコン等の事務機器は市が貸与します。

・その他活動に必要な経費は、予算の範囲で市が負担します。

・活動に関連し出張する場合の旅費は、予算の範囲で市が支給します。

 ※生活や通勤の手段として自家用車は必要不可欠です。自家用車等の持込みをお勧めします。

対象者
  1. 地方公務員法(昭和25年法律第261号)第16条に規定する欠格事項に該当しない者
  2. 応募時点で三大都市圏の都市地域又は地方都市等(総務省が定める条件不利地域を除く。)に居住し、隊員に任用された後、本市へ生活の拠点を移し、住民基本台帳法(昭和42年法律第81号)に基づく本市の住民基本台帳に登録を受ける事が可能である者(委嘱される前に既に本市に定住又は定着している者を除く。)
  3. 誠実に職務を遂行できると認められる者
  4. 地域活性化に意欲と熱意を有し、積極的に活動することができると認められる者で、退任後も引き続き秋田八丈の事業承継に関わる意思がある者
  5. 道路交通法(昭和35年法律第105号)第84条第3項に規定する普通自動車免許を有している者
  6. パソコンの一般的な操作ができ、インターネット、SNS等の活用ができる者
  7.  募集期間の始期の属する年度の4月1日現在において、概ね20歳以上40歳未満の者(持続可能な産業とするため技術習得後も携わって頂くため)
継業までの流れ

①お問い合わせ

②「北秋田市地域おこし協力隊応募用紙」及び「履歴書(様式は任意)」を郵送またはメールで提出

③書類による1次選考

④2次選考(現地)

※旅費、交通費等は、応募者の負担となります。

⑤採用

⑥地域おこし協力隊として技術を習得

⑦任期終了後に独立

募集期間

2022年12月31日まで

お問い合わせ

北秋田市役所 産業部 商工観光課商工労働係(担当:千葉、高堰)
住所:018-3312 秋田県北秋田市花園町15-
TEL:0186-62-5370
FAX:0186-62-5551
E-mailsyoukou@city.kitaakita.akita.jp

まずはチャットでお問い合わせください。担当者より募集要項の詳細をご連絡いたします。

【地域おこし協力隊制度について詳細はこちら

その他

北秋田市では、移住・定住支援制度を用意しています。
お試し移住体験制度では、体験費用、滞在費、交通費の一部を1世帯あたり最大5万円まで補助いたします。
その他の制度につきまして活用いただけるかは、担当部署にお問い合わせください。

北秋田市移住支援制度一覧

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