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2021.04.05

ミシュラン店の味を支える「五穀合鴨農法」の後継者を募集

後継ぎ求人

地域に農業と食文化を残したい

岡山県の南部に位置する備前福岡は、古くは一遍上人絵伝に描かれ「山陽道随一の商都」と謳われた歴史あるまちです。大河ドラマとなった「黒田官兵衛」ゆかりの地でもあり、刀剣の産地としても有名で、近年では国宝の刀剣「山鳥毛」が、地元の刀剣博物館に収蔵されたことでも注目を集めました。

その備前福岡で「五穀合鴨農法」という独自の農業技術により、地産地消と六次産業化に取り組んでいるのが、株式会社一文字の大倉秀千代さんです。

大倉秀千代さん。独自で研究を重ね五穀合鴨農法を確立した。地産地消の市(マルシェ)の運営や地産地消の学校給食促進など「食」通した地域づくりに取り組んでいる

大倉さんは「身土不二(地元の旬の食品や伝統食が身体にいい)」という理念のもと、地産地消がまだ一般的でないころから、その取り組みを続けてきました。その農業技術を伝え、地域の農業と食文化を維持するため、理念に共感してくれるひとに、大倉さんの技術を承継したいと考えています。

ミシュランも認める「五穀合鴨農法」

大倉さんが育てる「しらさぎ小麦」。うどんに最適と言われ、かつては広く生産されていたが、近年生産者が激減してしまい希少種となった

2020年10月に発表された「ミシュランガイド京都・大阪+岡山2021」の中で、環境などに配慮し、持続可能性に積極的に取り組んでいるとして評価した「グリーンスター」に「一文字うどん」といううどん店が選ばれました。

一文字うどんは、株式会社一文字が経営するうどん店。そのうどん店の味の根幹を支えているのが、五穀合鴨農法の裏作で育てられた小麦と「五穀鴨」です。この一次産業とうどん店一体の六次産業化の取り組みが「持続可能性に積極的に取り組んでいる」とミシュランに評価されました。

ミシュランが認めた一文字のうどん。小麦を石臼で自家製粉し、小麦の栄養と風味をそこなわないように小麦一粒の恵みがバランスよく含まれている。そのためほのかに茶色いのが特徴
五穀鴨農法で育てた合鴨は、うどん店で提供する他、フランス料理店などへも提供している

無農薬農業と畜産業の両立

大倉さんの圃場は2.2ヘクタール。そのうちの0.6ヘクタールで五穀合鴨農法を、残りで無農薬農業と慣行農業(農薬や有機肥料などを使う一般的な農業)を行っています。作付けは二毛作。表(5月〜10月)で稲作、裏(11月〜6月)で麦作を行います。五穀合鴨農法では、表作の水田で鴨を飼育し、圃場の虫を食べさせること等で無農薬栽培を行っています。水田以外に休耕田でも鴨を飼育し、年間を通して出荷しており、自然に近い環境でストレスなく育った鴨は、イタリア料理店のシェフから「これはジビエだ」と言われるほどの高い評価を受けています。

晴れの国と呼ばれる穏やかな岡山の環境で二毛作ができる
くず野菜を食べる出荷間近の親鴨。チェリバレー種の合鴨

地域とのつながり、みんなに支えられる農業

「農業をしていくためには、地域との関係を大切にしなければいけない」と大倉さんは言います。

除草剤を使わない無農薬農業では、雑草が生えやすく、周囲の農家に迷惑をかけてしまうこともあれば、鴨の鳴き声がうるさいと住民の方に指摘されることもあります。しかし一方では、宅地化が進む地域で田んぼを維持することが、地域の景観や豊かな環境の保持につながっていると感謝されることもあります。

大倉さんが慣行農業を行っているのも地域のことを考えてのことです。無農薬での農業は手間がかかり耕せる土地が限られてしまいます。しかし、農業の担い手が減る中、慣行農業でも農地を維持していく必要があると大倉さんは言います。農業は自然と向き合うことと捉えられがちですが、人や地域との関係も大切なのです。

一文字うどんと五穀合鴨農法の関係も同じです。一文字うどんの味を支えるのが五穀合鴨農法であるのと同じく、五穀合鴨農法にとって、一文字うどんがその価値を最大化してくれる場所であり、互いがその関係を大切にしていくことが、ミシュランの認める「持続可能性」を生みます。そのため、一文字では農業の技術取得だけではなく、うどん店で直接お客様に接してもらうことで「食」を通した地域や人の関係性も学んでもらいます。そして技術取得後は、株式会社一文字の農業部門の責任者を務めてもらうか、または、契約農家として独立し、一緒に食を通した持続可能な地域づくりに取り組んでほしいと願っています。

田植え直後の田んぼにはなされた鴨たち。合鴨農法のはじまり

募集要項

事業者名

株式会社一文字

所在地

岡山県瀬戸内市長船町備前福岡1588-1

事業内容

うどん店経営、農業、畜産業

HP

一文字うどんHP

業務内容

農業・畜産業(五穀合鴨農法、五穀鴨の飼育、無農薬農業、慣行農業)

うどん店の補佐

対象者(継いでほしいひと)

一文字の理念に共感してくれる方

雇用条件

契約社員(正社員登用あり)

不定休(農繁期、農閑期で勤務時間が異なります)

給与 170,000円〜

継業までの流れ

①オンライン面談

②現地面談・現地体験

③採用

(④移住が伴う場合は、住居探し)

 

⑤五穀合鴨農法の取得研修 3~5年

 ・慣行農法での稲作・麦作の取得

 ・五穀合鴨農法での稲作・麦作の取得

 ・鴨の飼育方法の取得

 

(十分な技術が身についた後)

⑥一文字と協議の上、独立か同社の農業部門の責任者のいずれかのキャリアを選択

 

・独立する場合

 一文字の契約栽培農家として契約

 ・現行の農業設備機械については、無償譲与

 ・土地(農業倉庫、作業所等)は賃貸契約

 ・農地は利用権設定(農業委員会の基準に準ずる)

 

・株式会社一文字に勤務する場合

 農業部門の責任者として経営に参画

少額融資支援のご案内

 

対象者

  1. シングルマザー、非正規職で働くシングル女性
  2. 地域の担い手として、事業を引き継ぎ、いきいきと働く意欲のある方
  3. 現在の収入が一定ライン以下の方(現在の収入が生活保護基準の1.8倍以内であることが目安)
  4. 5人1組のグループをつくり、互いに信頼し、助け合うことのできる方
  5. 規律を守れる方

支援内容

 ・継業に関わる費用の融資

 ・センターミーティング(継業するまでのフォローアップ)

 ・グラミンでんきを1年間無料で提供

 

利用ケース

 ・地方に移住をして継業したいが、移住の資金がない

 ・継業して、新しい商品を開発する資金が必要

 ・継業した店舗、施設の修繕、設備を整えたい

など、継業に必要な資金としてご利用いただけます。

その他の継業情報