農家の担い手として『半農半X』な生き方に地域おこし協力隊でチャレンジしませんか? | ニホン継業バンク
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2022.06.06

農家の担い手として『半農半X』な生き方に地域おこし協力隊でチャレンジしませんか?

後継ぎ募集

耕作放棄地を活用した畑づくり

竹を切り開墾した耕作放棄地

太平洋に面し、島と海岸線が美しい奥松島の景色が広がる東松島市の西部にある鳴瀬地区。東北地方に位置しながら比較的温暖な地域で、早春には椿が咲き誇ることから「東北の伊豆」とも呼ばれています。

心癒される自然が豊かな地域ですが、高齢化に伴ってあるひとつの課題があるといいます。それは、耕作放棄地の増加。耕作放棄地とは、誰かが所有していながら一年以上作物が栽培がされていない土地のこと。利用されない土地はやがて荒れ果て、景観を損ねるだけでなく、害獣の住処になる可能性もあり、日本全国で深刻な問題となっています。

そんな耕作放棄地を活用して、20年ほど前から農家を営んでいるのは、元東松島市役所職員の三浦養一さん。17年ほど農林水産課で働き、地域の耕作放棄地の課題に気づいたといいます。

「耕作放棄地がもったいないので、知人の土地を借りて柿や栗を植えはじめました。現在は柑橘類を中心に約15種類の作物を育てています。1年間を通して何かしら収穫できるんです」

20年前に市職員の傍ら農業をはじめた三浦養一さん

三浦さんの畑があるのは、山の斜面のような場所。鳴瀬地区には平坦な土地が少ないため、傾斜を活用して収穫できる作物を育てているのだそう。

「山を開墾するうちに、北風があたらない暖かい場所があることが分かってきました。そこで。ゆずやかぼす、すだちも植えてみたら、収穫できるようになったんです。東松島で柑橘を育てているのは私くらいだと思いますよ」

と笑って話す三浦さん。柑橘や果樹のほかに山菜や野菜などを栽培し、最近はいちじくの栽培に注力しているといいます。

「栄養素も高くて人気の果物なので、ドライフルーツにして販売するのもいいかなと思っていて。未来の後継者の方のためにも、試験的にいろいろやっています」

現在69歳の三浦さんは、これから取り組みたいことも尽きない一方で、元気なうちに栽培のノウハウを教えたいと考えるようになりました。20年かけて整えてきた畑が耕作放棄地になってしまうのはもったいないこと。畑が畑として受け継がれていくことほど嬉しいことはないと養一さんは話します。

山椒の木
たわわに実る梅の実

地域おこし協力隊のミッション

三浦さんのつくった作物は、直売所やスーパーマーケットに卸しているそうですが、年間売上は100万円前後。

農園の後継者候補は、最長3年間の地域おこし協力隊の任期中に、農園の売上増や6次産業化、副業・兼業での生業づくりなど、自立に向けて取り組んでいくことになります。

「私のいまの体力的にはこれが限度ですが、近隣の畑を借りて農地を拡大することはできると思います。栽培する作物を限定して注力すれば、より効率よく経営できるのではないでしょうか」

畑には軽トラでアクセスできるが、健康のために毎日徒歩で通っているという

現在、三浦さんは、友人から借りた約50アール(約5反)の畑を管理しています。三浦さんの後継者になった場合は、これらの畑の管理を引き継ぐほか、畑の拡大を希望する場合は、三浦さんが築いてきた地域ネットワークに頼り、畑を紹介してもらうこともできそうです。

実際に、三浦さんのまわりでも手入れが困難になった耕作放棄地が増えつつあるとのことで、耕作放棄地を集約することで農業での収益も上げることができるかもしれません。

農業のおもしろさについて、三浦さんはこう話します。

「自分がつくった作物を、誰かが『美味しい』と評価してくださりお金をいただけることは、とても素敵なことだと思います。私の畑を継業したことがきっかけになって、その方の作ったものが東松島市を代表する作物になったらかっこいいと思います」

市職員として働きながら兼業農家として、耕作放棄地の問題解決に取り組んできた三浦さん。東松島市成瀬地区で農業に取り組むことで、地域の耕作放棄地の課題解決につながります。農業と何を掛け合わせるかは自分次第。半農半Xで自分らしい暮らしを実現したい方からのご応募をお待ちしています。

募集要項

事業者名

三浦養一(農家)

業務内容

果樹、山菜をはじめとした農作物の栽培、販売

雇用形態

(1)東松島市地域おこし協力隊として市が委嘱します。
(2)東松島市との雇用契約は存在しません。
(3)委嘱期間は、任命された日から1年間とし、勤務実績等により、1年ごとに最長で3年間まで委嘱期間を延長することができます。

報酬

月額:230,000円
※賞与、退職金はありません。
※国民健康保険税、国民年金保険料は各自で加入となります。

活動費

活動費として年間2,000,000円を限度とし補助します。

・3年後の継業に向け必要な講習・研修

・家賃、通信費、燃料費、備品購入費

 等に活用できます。

対象者

(1) 現在、条件不利地域を除く三大都市圏内の都市地域又は政令指定都市に住民票を有し、採用決定後
 は東松島市に住民票及び生活拠点を移すことができる方(家族での居住も可能です。)
 ※同一地域において2年以上地域おこし協力隊員として活動し、解嘱から1年以内の方は、上記の住民票
 所在地は問いません。
(2)年齢 おおむね20歳から45歳までの方
(3)性別 問いません。
(4)心身ともに健康で地域住民と協力しながら活動ができる方
(5)協力隊活動終了後、東松島市において継業して定住する意欲のある方
(6)住民と協力しながら、地域を元気にするために意欲的に行動出来る方
(7)普通自動車免許を所持し、日常的な運転に支障のない方
(8)パソコンの基本的な操作(エクセル、ワード等)ほか、インターネット環境を活動に利用できる方
 (活用する意欲のある方可)
(9)委嘱期間中、東松島市に居住可能な方(市の住民基本台帳への登録必要)
(10)地方公務員法第16条に規定する一般職員の欠格条項に該当しない方

継業までの流れ
  1. 問い合わせ
  2. オンライン面談 
  3. お試し移住・仕事体験(45日以上、67日まで。3日間は仕事体験をしていただきます)
  4. 正式に応募「東松島市地域おこし協力隊応募用紙」及び「履歴書(様式は任意)」を郵送またはメールで提出
  5. 書類による1次選考
  6. 2次選考(現地)旅費、交通費等は、応募者の負担となります。
  7. 地域おこし協力隊として採用。期間中は隊員として技術を習得しつつ継業の可能性を相互に理解する
  8. 任期終了後に継業、就業、卒業

サポート

移住に関するご相談など、お気軽にお問い合わせください。

 

東松島市移住定住について

 

令和5年度 東松島市地域おこし協力隊募集要項

その他の継業情報